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2022.1.15

SaaSとは|バックオフィスからマネジメントまでをクラウドで運用するデジタル時代の必須ツール

さまざまなビジネスシーンで、便利な機能を提供してくれるクラウドサービス。中でもサービスを利用するために、ハードウェアなどを準備する必要がないSaaS(Software as a Service、サース)は、低コスト・短期間で導入できるほか、システムの運用でも定期的なメンテナンスが不要で、多くの企業で活用の動きが広がっています。ここでは、SaaSの特徴やメリットをご紹介します。

 

【目次】

          1. 1 SaaS(サース)とは?

                SaaSの基本1 クラウド上で運用する

                SaaSの基本2 いつでも最適な環境にアップデートできる



      1.   
        1.     SaaSの基本3 サブスク性で導入コストが抑えられる

              SaaSの基本4 多彩なソフトウェアやデジタルツールを選べる

        2.  
        3.  
        4.  
        5. 2 SaaS、PaaS、IaaSの違い

              SaaS(サース)の特徴

              PaaS(パース)の特徴

              IaaS(アイアース)の特徴

        6.  
            1.  
            2. 3 SaaSを導入するには

            3.  
            4.  
            5.     SaaSのメリット・デメリット

          1.  
          2.  
            1.     SaaSを導入する上での注意点

            2.  
          1.  
            1.     クラウドサービスのセキュリティーに関する情報提供

            2.  
            3.  
            4. 4 テクノプロ・IT社のERPのご紹介

            5.  
            6.  
            7.     SaaS導入のために欠かせない基本知識をおさらいしましょう

          2.  
          3.  
          4.  
          5. 5 まとめ:低コスト・短期間で運用可能なクラウド活用を経営戦略の柱に

          6.  
          7.  
          8.  
        1.  

1 SaaS(サース)とは?

SaaS=Software as a Service(ソフトウエア アズ ア サービス)のイメージ画像

SaaSとは、「Software as a Service」のことで、一般的に「サービスとしてのソフトウェア」といわれます。

SaaSの基本的な4つの特徴を見ていきましょう。

SaaSの基本1 クラウド上で運用する

SaaSの基本2 いつでも最適な環境にアップデートできる

SaaSの基本3 サブスク性で導入コストが抑えられる

SaaSの基本4 多彩なソフトウェアやデジタルツールを選べる


SaaSの基本1 クラウド上で運用する

SaaSの一番の特徴といえるのが、オンライン上のサーバーで提供されているソフトウェアやアプリケーションをインターネット経由で利用する「クラウドサービス」という点です。ソフトウェアやアプリケーションをCD-ROMなどで物理的にパソコンにインストールしたり、自社でシステムを運用するための環境を整備したりする必要がないので、簡単に導入できます。

SaaSの基本2 いつでも最適な環境にアップデートできる

自社でサーバーやシステムの運用に必要なICT(Information and Communication technology、情報通信技術)インフラを整える「オンプレミス型」の場合、定期的に保守・点検のためのメンテナンスや更新作業が必要となります。システムにトラブルが発生した場合には基本的に自社で対応するので、システムに詳しい社員やスタッフを配置しておかなければなりません。
SaaSの場合、サービスを提供するベンダー(=販売元企業、サービス製造元など)が、ソフトウェアを常に最適の状態にアップデートしてくれます。そのため、新しい便利な機能が追加された場合もすぐに利用できます。ベンダーによりセキュリティー性が確保され、かつシステム上のトラブルはベンダーが対応してくれます。


SaaSの基本3 サブスク性で導入コストが抑えられる

SaaS導入には、従来のように自社でICTインフラを整備するといった必要がないため、導入の初期投資・コストをグッと抑えることができます。そのときの業務に必要なサービスだけを選択して利用することもできます。従来のように、使わない・使いこなせないサービスまでパッケージングされたセット料金を支払う必要はありません。月額定額制といったサブスクリプションの課金体系を選べる場合もあります。

SaaSの基本4 多彩なソフトウェアやデジタルツールを選べる

SaaS市場は現在急速に成長しているため、多くのベンダーが参入してさまざまなサービスやデジタルツールを提供しています。業界に合ったアプリケーション、特定の部門や業務をサポートするサービスなどから、本当に必要な機能を持ったSaaSを選べます。

SaaSの主な種類

コラボレーションをサポートするサービス
グループウェア、ビジネスチャット/社内SNS、Web会議、タスク管理/プロジェクト管理、ナレッジ管理、マニュアル作成、バーチャルオフィスツール、など

マーケティングに関するサービス
リードジェネレーション/Web最適化、MA(Marketing Automation、マーケティングオートメーション)、メール配信、CRM(Customer Relationship Management、顧客関係管理)/SFA(Sales Force Automation、営業支援システム)、名刺管理、Web接客、Webアンケート、問い合わせ管理、など

人材活用をサポートするサービス
BI(Business Intelligence、ビジネスインテリジェンス)ツール、受付管理、セキュリティー、資産管理、スマートロック/入退室管理、ノーコード/ローコード開発、RPA(Robotic Process Automation、ロボスティックプロセスオートメーション)、SSO(Single Sign On、シングルサインオン)、AI(Artificial Intelligence、人工知能)/IoT(Internet of Things、モノのインターネット)、など

2 SaaS、PaaS、IaaSの違い

SaaSPaaSIaaSの違いとは

SaaS、PaaS、IaaSの違いの図版

SaaS、PaaS、IaaSの違いを表しました。自社が何をなぜ求めるかという条件を、現場と経営層がしっかりと話し合い導入していきましょう

SaaSは、ソフトウェアやアプリケーションを提供するサービスですが、利用するICTインフラのレイヤーに応じてPaaSやIaaSといったクラウドサービスもあります。

ここでは、その種類と特徴を紹介していきます。

SaaS(サース)の特徴

SaaSは、先述のように「Software as a Service」の略で、主にクラウド上のソフトウェアを利用するサービスです。Gmailなどは無料で使える身近なSaaSの代表で、WordやExcelが定額で利用できるマイクロソフトのOffice365もSaaSです。

PaaS(パース)の特徴

PaaSとは「Platform as a Service」の略称で、クラウド上に用意されたプラットフォームを利用するサービスです。主に、自社に合わせたソフトウェアを開発するために利用。OSとアプリケーションをつなぐサーバーやデータベースなどのミドルウェアや、業務に適したアプリケーションなどが、開発する主な内容となります。SaaSよりも深いレイヤーで利用するクラウドサービスです。

開発に必要な環境が整備されているため短期間で開発ができるほか、開発環境の整備をするより比較的コストも抑えることができます。代表的なPaaSとしては、AWS(Amazon Web Services)、Microsoft Azureなどが挙げられます。

また、PaaSよりアプリケーションの開発に特化させたaPaaS(Application Platform as a Service)が普及しています。PaaSは、開発するためにバックアップや保守などの体制を自社で運用する必要がありましたが、aPaaSはアプリケーション開発に専念できる環境が大きなメリットになっています。

IaaS(アイアース)の特徴

IaaSとは「Infrastructure as a Service」の略称で、ICTインフラの基盤となるCPU(Central Processing Unit 中央演算処理装置)・メインメモリ・ストレージのみをクラウド上で調達して、システムの構築に必要なOS、ミドルウェア、ソフトウェアの開発は自社で行います。SaaSやPaaSと比べて最も深いレイヤーでのクラウド利用の形態といえます。

クラウドを利用したシステム運用は世界的にも大きな流れになっていますが、日本企業の場合、自社の業務プロセスに適合するようにICTインフラを自前で整えて、システムを一から構築するオンプレミス型を採用する傾向が強いといわれています。IaaSはこうした日本企業の特性・ニーズにも合致するクラウドサービスとして今後の普及が見込まれています。

3 SaaSを導入するには

クラウドサービスの中でも最も手軽に利用できるSaaSですが、いくつか注意しておきたいポイントもあります。

SaaSの主な導入プロセスSaaSのメリット・デメリット

SaaSを導入する上での注意点

クラウドサービスのセキュリティーに関する情報提供

SaaSのメリット・デメリット

SaaS導入のメリットとデメリットを、改めて整理してみましょう。

メリット

・サーバーなどの調達に必要なコストが抑えられる

・CAPEX(Capital expenditure、投資コスト)とOPEX(Operating Expenditure、運用コスト)の最適化が図りやすい

・全社的な業務効率化につながる大規模なシステムも短時間で導入できる

・自社の必要性に応じて無駄のないサービス、プランで導入できる

・インターネット経由なので場所に関係なく利用できる

・ベンダーがシステムのメンテナンスをしてくれるので安心

デメリット

・自社の業務に合わせてカスタマイズできないケースがある

・既存システムとの連携ができないことがある

・ベンダーの都合でサービスが終了することがある

・ベンダーを変更する際にデータ移行などに支障が出る場合もある

・社員のITリテラシーが低く、サービスを使いこなせない場合もある

SaaSを導入する上での注意点

SaaSは、クラウド上のサーバーなどを利用するため、特に情報セキュリティ対策でベンダーに頼ることとなります。SaaSを導入する前にベンダーとの綿密な打ち合わせを行い、トラブル発生時の対応、自社・ベンダー双方の役割や責任の分担について確認しておくことが大切です。主な注意点を以下にまとめました。

主なSaaSの導入プロセス

SaaSベンダーの選定
サービスを提供するベンダーは信頼できる事業者かどうか、またクラウドサービスを利用する上で自社のセキュリティー基準に問題がないかをチェックします。ベンダーがサービスを停止した場合の対応も、事前に決めておく必要があります。

SaaSの運用
クラウドサービスの特性を理解している管理担当者を社内に確保します。サービスを利用する社員の範囲、利用する社員のパスワードなど認証機能の設定も厳格に管理する必要があります。万が一、取り扱う個人情報や企業データが漏えい、改ざん、消失した場合の影響も想定しておく必要があります。バックアップの方法、手段も決めておきましょう。

SaaSのトラブル対応
社内の管理担当者が休日、病気・事故などで不在のときに、ベンダーがどのようなサポート(ヘルプデスクやFAQ、受付時間など)を行ってくれるのかも確認しておきます。

クラウドサービスのセキュリティーに関する情報提供

SaaSなどのクラウドサービスは手軽で便利な半面、自社にサーバーを設置しているわけではないので、大切なデータや情報がどのように取り扱われているかが見えない部分があります。

ベンダー・サービスによっては海外のサーバーにデータが保存されていることもあり、個人情報保護についても、それぞれの国・地域によって取り扱いが異なります。国や公的機関ではクラウドサービス利用に係る情報セキュリティーのガイドラインなどを発信しているため、必要に応じてチェックしておきましょう。

セキュリティーに関するの情報提供

経済産業省
クラウドサービス利用のための情報セキュリティマネジメントガイドライン 2013年度版
クラウドセキュリティガイドライン活用ガイドブック 2013年度版

総務省
クラウドサービスの安全・信頼性に係る情報開示指針 平成29年3月

独立行政法人情報処理推進機構
セキュリティ対策自己宣言

 


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SAP ERPソリューション

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まとめ

低コスト・短期間で運用可能なクラウド活用を経営戦略の柱に

本格的なデジタル競争が進む中、データ連携などの機能に乏しい既存システムは、今後の業務効率化や生産性向上を妨げる大きな経営リスクになるとも指摘されています。

クラウドの登場以前は、企業のシステム構築といえば、自社でサーバーなどのICTインフラを一から整備するオンプレミス型が主流でした。しかし、クラウド型ならば、初期投資を抑えながら便利な機能が実装された最新システムの導入が低コスト・短期間で実現できます。

基幹システムを統合管理するERPパッケージは、自社の業務に合わせたシステムのカスタマイズも容易です。企業のシステム改善を抜本的に進めるクラウド型ERPの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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